ゲーム攻略メモ

RTAやその他ゲームについてのメモ。

佐藤問題問題、あるいは期待値について

かもリバー氏がまた面白い記事を書いていた。

エントロピーで考える 2531年佐藤さん問題問題

xcloche.hateblo.jp

結びの説明が気になった(コメントでも指摘があったようで修正されている)。

「一度0人になった名字は復活しない」は、より一般化すると「世代が更新すると、苗字が満遍ない状態(エントロピー大)からだんだん一極集中(エントロピー小)の状態に移行していく」ということだったわけである。

苗字復活不能はドレインの存在という確率過程の設定について、エントロピーの変化はあるミクロな過程の性質についての話であり、独立した概念であるはずだ。これは実際、一般化になっているのだろうか?

エントロピーの議論において、ドレイン(破産・滅亡・絶滅)の存在は仮定されていない。つまり、ドレインが存在しなくても使える議論のはずである。ここで、モデルに「苗字が滅亡することがない」という条件(苗字絶滅防止法)を付加して、ドレインを無くしてみる。たとえば、苗字$s$の人口$n_{s} = 1$の場合は世代更新のときに必ずその苗字が選択されて残る、みたいな条件である。この例はドレインの寄与とエントロピーの寄与を区別できるはずだ。

(予想)

  • $n_s=1,2$あるいは$n_s = N-1, N-2$あたりが安定点になる
  • 逆転は常にありうる
    • →可逆過程?
    • ドレインありだと不可逆過程っぽい?

熱力学との比較(エントロピーエントロピーの期待値)

この節は太字だけ読めばいい

熱力学の孤立系には不可逆な過程が存在し、その不可逆さはエントロピー(厳密には情報エントロピーとは異なる概念なので、区別したい場合はそれぞれを熱力学的エントロピー、情報エントロピーと呼ぶ(とはいえ実際にどれくらい違うのか、というのは微妙な問題で、フォンノイマンエントロピーみたいなものを考えると区別がつかなくなってくる。非平衡統計力学みたいな教科書を読むといいのかもしれない)))によって特徴付けられる。これは熱力学第二法則の一つの表現として知られている。

(熱力学の範囲、かつ、妥当な仮定の下で)熱力学的エントロピーが増大することはない。これはもう絶対にない。どの一部分の過程を取り出してみても、必ず熱力学的エントロピーが増大している(少なくとも、増分が0以上である)。一方で、佐藤問題問題モデルでは、たくさんの過程を繰り返せば傾向として情報エントロピーが減少しているとはいえ、一部分に注目すれば情報エントロピーが増大する過程を取り出すことができる(少数の苗字が増大している過程を取ればよい)。

これはdeterministicな過程とstochasticな過程の違いであると思われる(要は確率過程とその対義語なのだが、対義語が分かんなかったから英語使ったんだよね。もののpdfでは決定論的/確率論的の語を用いているね。あと、本筋と関係ないが、熱力学がdeterministicな過程をモデルに使っているからと言って、熱力学が説明する現実の現象がマジでdeterministicだ、ということにはならない(というか、この文も変で、そもそもdeterministicとかはモデルの性質であって、現実の性質ではない)。熱力学に限らず、物理学は適用範囲と近似の学問である)。つまり、熱力学でのエントロピーは必ず単調に変化(単調増加)するが、佐藤問題問題モデルでのエントロピーは期待値として単調に変化(単調減少)する

両者を統一して扱ってみたいわけだが、熱力学の不可逆性、というか可逆性に対応する概念?として、確率過程の一部においては再帰性という概念がある。これを使って議論を進めてみよう。

確率過程の再帰性

再帰性の説明はしない(自分が理解していないため)。3次元ランダムウォークの例を考えると分かりやすいんじゃないでしょうか。

再帰性の概念を使えばドレインあり/なしのモデルを区別することができる。具体的には

  • ドレインあり佐藤問題問題モデル→再帰性なし
  • ドレインなし佐藤問題問題モデル→再帰性あり

ということになる。

再帰性がないというのは不可逆過程とほぼ同じようにみなせる(と思ったが、怪しいかもしれない)。少なくとも、ドレインあり佐藤問題問題モデルでは、苗字の絶滅状態でラベル付けした頂点とその間の適切な遷移を有向辺で表現したグラフを考えて(これはDAGになる、DAGというのも考えてみれば不可逆性の表現の一つやね)、再帰性の議論からいずれかの遷移(=絶滅)が発生する(確率が1な)ので、大体不可逆過程みたいなものである。 したがって、ドレインあり佐藤問題問題モデルで苗字の統一が起こるのは決定論的過程の議論を流用して説明できる。

ドレインなし佐藤問題問題モデルは1次元ランダムウォークと同じような挙動になる(一つの苗字に注目して、俺 or 俺以外、という二分をすればよい)。1次元ランダムウォークには再帰性があるから、このモデルでも再帰性がある→ありそう→ドレインなし&有限離散という制約を考えれば再帰性がある。

再帰性があるということは、ある頂点、あるいは部分グラフに固定/トラップされることがないということだ。当たり前か。ドレインなし佐藤問題問題モデルではその苗字最後の1人になっても全然逆転可能であり、(再帰性の観点から言えば)実際に逆転が起こる。

ドレインなし佐藤問題問題モデルを扱ったのは、「エントロピー変化の期待値が負」という性質について調べるためである。そして今、再帰性の概念を使ってこのモデルでは苗字多数派の逆転が起こることを見た。「エントロピー変化の期待値が負」という性質は、ある苗字多数派の固定とは関係がないのだろうか?

再帰性において無視された時間

面倒になってきたので投げるが、再帰性は無限時間待ってもいいので、必要な試行回数の多寡がほとんど無視される。再帰性があるとはいえ、おそらく1人/少数派から多数派に変わるための必要時間はマジで長く(この長さとエントロピー変化の期待値が負であることが関係する)、それは一種の固定と見ることができる。その意味でやはり、エントロピー変化の期待値が負であるというのは状況を偏在に固定化させるのではないでしょうか(どう効くかは知らんです。でも任意停止定理ってそういうことでは? でも絶滅防止法があるのでだんだん初期の情報を忘れるかもしれない)。

でもややこしいよね。期待値の性質から負のエントロピー変化(苗字多寡固定化)が実現するには時間が長い方がよい。でも、マジで時間が長ければ再帰性が顔を出して、苗字多寡逆転、ということになるので。結局時間についてはどうなるんや?

というか、期待値って実現するのか? それって標本平均みたいな統計量が期待値になるのか、みたいな話ですか? つまり確率収束とかそこらへんの議論になる? たとえばコーシー分布を使った確率過程なら期待値っぽいものが実現することは期待できない(この文はややこしい)。

気持ち・雑多なこと

整理をあきらめたので適当に書き散らかす。

期待値から考える賭けの戦略って、一般的には

  1. 期待値を正にする
  2. 期待値を実現する

の2つのプロセスを踏むっぽい。2つ目って盲点だなあ、と思う。期待値が負で破産がある賭け(これは人生のモデルとして良い近似である)についての面白い記事がどこかにあった気がして、そこにはだいたい「期待値が負なら試行回数を少なく、期待値が正なら試行回数を大きくする戦略が良い」という話が書いてあったと思う。期待値の実現について今回の例でいえば、

  • ある苗字の人口変化の期待値が0であること vs. ある苗字の人口変化が0であること
  • エントロピー変化の期待値が負である vs. エントロピー変化が負である

などの差異が面白いんじゃないでしょうか。期待値ってただの和/積分で、その機能的意味は使う人が頑張って与えなきゃいけないよね。

あと、途中で「もののpdf」などと軽い扱いをしてしまったが、これは決定論的・確率論的モデルの説明そのものであり、今回の話と大体同じことを議論している。こういうのを読むと得られるものもあるんじゃないでしょうか。たとえば最後のスライドにある人口学的確率性とか、そのものじゃないですか? また、最後の1つ前のスライド、シミュレーション例を見ると、いろいろ示唆があり、たとえば時間の長さについても気持ちが分かりそうな気がする。ある程度の期間であれば、この図に写っている領域のように、状況の固定化に向かい(~50step)、実際に固定されるんだろう(50~200step)。しかし、時間をありえん長くすれば(実際いくつかの黒い線が下側に突き出しているように)絶対に絶滅するんじゃないだろうか(ちゃんと議論したければこのモデルの再帰性を検討してください)。相転移っぽい挙動じゃないですか? 時間の長さが状況の固定・逆転のどちらに寄与するかはこういうフワッとした観測で締めたいと思う。式を見ていて思ったが、もしかして今までの議論は筋悪で、平均と分散の影響を比べる(ファットテールが云々)って話だったかもしれない。でももう随分書いてしまった。

あと、相転移についてもちゃんと書くつもりだったが力尽きてしまった。これを先に書くべきだった。金融市場のモデルみたいなファットテールの分布で云々が云々して相転移が云々する。今朝そういう夢を見た。見ました。

あと、この記事の説明には欺瞞があった。ドレインなし佐藤問題問題モデルは、少数苗字が最後の1人になっちゃった瀬戸際の次の過程のとき、かつそのときに限り、エントロピー変化が必ず正になる(当然だが、エントロピー変化の期待値も正になる)。したがって、ドレインなし佐藤問題問題モデルがエントロピー変化の期待値が負のモデル、と主張するのは正しくない。この境界的な過程を除けばエントロピー変化の期待値が負、と言うのが正しい。 言い訳しておくと、この違いはあまり問題ではないはずだ。というのも、エントロピー変化の期待値の議論から全体的には少数苗字の人口1人⇆2人の部分グラフに向かう、とは主張できて、部分グラフの中で1人か2人かというのは問題の主眼とはあまり関係ないから。

あと、熱力学の節はマジで不要だった。

以上。

Lobotomy Corporation RTA メモ

Lobotomy Corporation NG+ のスピードランについてのメモ。True Reset についても最後の方に書いた。

バグ・仕様解説

バグが多過ぎるため、RTA に関係するバグのみを扱う。

職員無敵バグ

追記:大鳥は不要だった。詳細な議論はDiscordにある。情報提供ありがとうございます。

大鳥と以下のアブノーマリティのいずれかを使用し、職員を無敵にするバグ。

  1. 空虚な夢
  2. 雪の女王
  3. 大きくて悪いオオカミ
  4. 犠牲作業アブノーマリティ

アブノーマリティによって細かい手順は異なるが、おおまかな流れは

  1. 無敵にしたい職員に大鳥のバフをつける。
  2. バフをつけたままアブノーマリティに対応した手順を行う。
  3. 職員が無敵になる。

となる。

空虚な夢

  1. 無敵にしたい職員を大鳥のマークを付けたまま空虚な夢の脱走効果で眠らせる。
  2. 起こす。

注意点

  • 空虚な夢で無敵にする場合、2人目以降に必ず棒立ちバグが発生するため流れ弾に注意。
    • 次に起こした職員はその職員の起こすフラグを消費して前の職員の起きたフラグを消費する。自分は起きないが前の職員は起きる。
    • 上の方法をつかって無敵職員を「起こす」と無敵が剥がれるので注意。
    • 複数無敵職員を作る場合には問題ないと思う。たぶんその職員のフラグも虚空に消える。

空虚な夢のバグについて

職員無敵バグとは別に空虚な夢固有のバグもあり、そのバグとも関連がある。

  • 何らかの理由で起こすフラグと起きたフラグの不一致が起こると棒立ちバグが発生する(上記の状態や処刑弾など)。
  • 棒立ちバグによる死亡を回避するにはオフィサーを眠らせてオフィサーのフラグで職員を起こせばよい。

評価

  • 流れ弾を気にするのが面倒なので不採用。一度に複数職員を無敵にできるのが特長。

雪の女王

  1. 無敵にしたい職員を大鳥のマークを付けたまま凍らせる。

  2. この方法では移動指示・鎮圧はできない透明な職員ができる。

  3. 大鳥のマークの効果で作業を中断させる。その前に作業を終えると普通に凍ってしまう。
  4. 救出しないで一日を終えると死亡する。
  5. 救出するとバグが消える。

評価

  • 必要なアブノーマリティが少ないのが特長。ちゃんとやるなら胎児システムの方が使いやすい。

大きくて悪いオオカミ

  1. 無敵にしたい職員を大鳥のマークを付けたままオオカミに食べさせる。

  2. この方法では移動指示・鎮圧はできない透明な職員ができる。

  3. 大鳥のマークの効果で作業が中断されると失敗。その前に作業を終える必要がある。
    • 大鳥のマークの効果でダメージは軽減されるため耐性はあまり気にしなくても良い。
  4. 救出しないで一日を終えると死亡する。
  5. 救出するとバグが消える。

評価

犠牲作業

  1. 無敵にしたい職員を大鳥のマークを付けたまま犠牲作業のルーレットで当てる。

  2. 同じ部門の職員・オフィサーをあらかじめ死亡させておくことで特定の職員を狙えるため実用性が高い。

  3. 犠牲作業を出すアブノーマリティは同じ部門にある必要はない。
  4. 一日終了時に生き残る。
  5. 鎮圧もできる。

評価

  • 無敵職員の作成が簡単で職員自体の使い勝手も良い。

RTA における使い方

  • ウサギ・ボタンのいずれかで起動する。
    • ウサギを呼ぶ場合
      • 犠牲作業アブノーマリティを収容している部門その他適当な部門にウサギを呼んでオフィサーを殺戮してもらう。これで以下の三点が達成される。大鳥まで鎮圧されないように注意。
        1. 大鳥のクリフォトカウンターを下げる
        2. 大鳥のマークの対象を固定する
        3. 犠牲作業の対象を固定する
    • ボタンを使う場合(胎児システム)
      • 大鳥、胎児のカウンターを触れてはならない(ボタン)の上効果で0にする。オフィサーは別途処理する。
        • 胎児と壁に向かう女を同部門に配置してボタンだけで完結するのが理想的だがかなり厳しい。
        • 規制済みは脱走すると犠牲作業ができないので胎児が適する。ウサギを呼ぶ場合はカウンターを下げる必要が無い規制済みが適する。

NG+では引継ぎ枠にWCCAと大鳥を入れて、4,6,7日目の収容で胎児と触れてはならないを狙う(引継ぎバグを使っている場合、この3日間はどちらのアブノーマリティも出現する可能性がある)。安定チャートなら大鳥と胎児を引継ぎ、3日目にWCCA、4日目以降に触れてはならないを狙う。無敵職員はWCCAの燃料棒やゲージ貯めに使える。

職員無敵バグの仕様

効果が多様なのでRTAで使っている部分だけ扱う。

  • パニック効果でSPが0になると作業が中断される。元々SP0の職員は作業開始直後に収容室から出てくる。
    • クリフォトゲージを進めるのに使える。特に失楽園で自動回復を無効化した無敵職員。
    • DAY47ではネツァクの効果で回復されることに注意。一方でボタンを用意しておけば下効果で全無敵職員がSP0で固定できるため、むしろ加速要素になる。
    • WCCAからも職員を取り出せる。このときエネルギー生成は止まる。取り出した職員は鎮圧できず、選択、移動、作業指示が可能な透明状態になるため、失楽園装備の職員をこの透明状態にすることでSP0運用を安定させられる(普通に運用すると攻撃によって回復してしまう)。
    • SP0の職員は一部作業に支障がでる。特に逆行時計の最終作動ができない。回復弾でSPを非零にしてから作動させる。
  • 一部即死効果は無敵を貫通する。歌う機械とか。逆行時計も一日の終了時に死亡する。
  • 無敵効果は翌日以降も残る。これによって無敵職員を量産できる。再挑戦等の操作をすると効果が消える。状態が日をまたぐあたりの仕様は逆行時計の連続使用不能バグに近い。

原理(推測)

  • アブノーマリティによって犠牲職員などに付与される無敵効果は本来制御不能と一緒に付与され適切なタイミングで解除されるはずが、大鳥のマークによる強制効果によって制御不能が外れた状態なのだと思う。シェルターに入れると無敵効果が解除されるため、この無敵状態自体はシェルターによって付与されるものと同じ気がする。無敵の外れ方からして、大鳥ではなく各アブノーマリティが無敵を付与しているような挙動に見える。
  • 免疫ではない。IMMUNE表示が出ていない上に一部即死効果も無効化するため。

参考

雪の女王と大鳥でダメージ無効バグ - ニコニコ動画

【Lobotomy Corporation】[最強バグ]超耐性エージェント&インビジブル職員 放置で白夜、赤い霧、調律者鎮圧 - YouTube

【Lobotomy Corporation】[バグ]「透 明 人 間」インビジブル職員、体力5億の職員 - YouTube

ストレージバグ

フレームレート依存性

フレームレートによってアニメーションスピードが変わる。顕著なのは非作業パートで、ロード、会話含めて全てのアニメーションが速くなっている。影響を受けている要素は他にもあると思う。バグではない。バグではないが、RTA は致命的な影響を受ける。

True Reset の現一位、二位の動画。ロード後のアニメーション速度が異なる。

他にはダークソウル2InscryptionMachinarium などのゲームでもフレームレート依存性が報告されている。NTSCとPALの違いは有名だが、PCゲームで RTA をする場合もフレームレートは気にした方が良い。

Unity とフレームレート

Unity の Update 関数は毎フレーム呼び出される。時間の長さではなくフレーム数に依存した処理がある場合、処理にかかる時間が変わる。おそらくこれが原因。

ビナー関連のバグ

ビナー周りはバグが多い。

検証で確認できたビナーの無敵バグは以下の二種類。調べた限りでの動画で起こっていたバグもこの二つに分類できる。

  1. 攻撃と波動が重なることでビナーが停止するバグ
  2. 作業開始ではなく収容室のクリフォトカウンターを0にすることで特殊暴走が消去された場合、ビナーのバフが解除されないバグ

ビナー棒立ちバグ

HPを0にするタイミングをビナーの攻撃の終わり際を合わせることで起こる。攻撃と形態移行が干渉しているのだと思う。この場合ビナーは無敵になって棒立ち状態になる。この無敵状態は形態移行時に付与されるもので、職員無敵バグに近い挙動と言えそう。攻撃動作中はビナーの移動が止まって火力が集中しやすいこともあり、通常プレイでも割と起こる(参考動画は以下)。狙って起こすのは難しい。第二形態移行時にこれが発生した場合はソフトロックになる。第三形態ではしばらくすると動き出す。

実際には形態移行と攻撃ではなく、波動と攻撃が干渉しているという説もある。検証が難しかったのでここはよく分からない。以下の動画で起こっている棒立ちは、攻撃と吹雪が止まるタイミングから見て波動と攻撃の干渉に見える(投稿者による解説があるが、再現できなかった。おそらく2番目のバグと混同した誤りだとは思うが)。

暴走永続化バグ

特殊暴走が特殊な方法(脱走など)で解除されるとその効果が解除されず、永続化するバグ。厳密には無敵でも進行不能でもないが、それに近い状態になる。ボタンを使うと分かりやすい。収容室から暴走の表示が消える一方、暴走による作業成功率低下などは解除されていない。このバグが起こった場合、次の形態に移行するまでビナーは波動を出さなくなる。黒霧の暴走でこのバグが起こり、耐性の倍率が0.1で固定されると著しいタイムロスになる。このバグで特に危険なのは罰鳥などの他の作業に反応するタイプ、死体の山などの死体反応系。RTA では遭遇しにくいが、各形態で二回目の波動を阻害する使い方はあり得る。

それ以外のバグ(仕様?)もある。

耐性リセット

ビナーの耐性変化は黒霧/柱の暴走付与時の耐性強化、黒霧の暴走解除時の耐性弱化、耐性リセットの三種類がある。耐性弱化の効果中に素早く倒して形態移行させることで、次の形態における耐性強化を耐性リセットによって打ち消すことが可能。

ドア挟まり

仕様。黄金の暴走解除とビナーの区画移動が重なると攻撃できない領域でビナーが停止する。緑の白昼でも同様の現象が良く起こる。暴走解除を一回分透かされるのは致命的なタイムロスになる。

バグ・仕様の解説は以上。以下はチャート。


NG+ RTAチャート 概要

  1. 事前準備:大鳥、胎児をストレージする。
  2. 大鳥で無敵職員を作る。
  3. 無敵職員をWCCAに入れる作業を45日目まで繰り返す。
  4. 無敵職員でゲージを貯める。
  5. 無敵職員でボスをボコる。
  6. 無敵職員をWCCAに入れる。

チャート詳解

  • ストレージバグで大鳥と胎児を収容する。
    • ボタンが来なくても胎児を泣かせて大鳥脱走を加速できる構成。
    • 走ってから気づいたが、この構成の方が安定する上に多分速い。詳細は改善案。
    • 従来のツールを三つ使う形式と比べて以下の利点がある。
      1. 必須要素がWCCAだけになり、乱数依存性が低下
      2. WCCAサイクルの開始が早まり、タイムが短縮
      3. 配属と肖像の手順が省略され、タイムが短縮
      4. 終盤に無敵職員を使えるため、設計チームコア抑制が安定、高速化
  • ボタンをなるべく早く収容する。ZAYINはプールが小さいので出やすい。他のZAYINも積極的に収容することでさらにプールを狭くできる。
    • 規制済みとウサギで代用可能。こっちの方が安定。とはいえDAY47にはボタンを使うので収容するはする。
  • 無敵職員の数は任意。作成する時間はかかるが、作った分終盤が楽になる。とりあえず11人作っておけば全部門をカバーできる。
    • 何人作るのが最速なのかは要検証。
  • 収容するアブノーマリティは制限がない。ただし好ましいものとそうでないものがある。
    • 収容したい:
      • 非脱走アブノーマリティ:SP0職員で高速にクリフォトゲージを貯められる。同じ廊下に固めると作業効率が良い。暴走や即死はあっても良い。弱い脱走アブノーマリティも可。
    • 収容したくない:
      • オーケストラ、白夜:等速強制でタイムに影響するため。
      • 夢見る流れ、白雪姫のりんご:移動速度低下等でタイムに影響するため。
      • 無敵貫通即死アブノーマリティ:即死するため。作業しなければいいのでどうしても避けたいという訳でもない。
  • 次の2つの操作は避ける。最悪でも無敵が消えて従来のチャートに戻るだけなので普通にクリアすればよい。間違って行う操作でもないが……。
    • 再挑戦
    • ボタンの押しすぎによる強制終了
      • 指示がまともに回ればボタンを押す必要もない。

いくつかの改善案

以下は容易に行える改善。

  • 無敵付与とWCCAの並列化。別部門の職員をWCCAに運べばルーレット演出中にエネルギー生成も進められる。多分こっちの方が速い。走った後に気付いた。以下の仕様に注意する。
    • 大鳥のマークは同じ部門に(位置的に)存在している職員のうち、最もHPが低い者を狙うので対象を固定できる。
    • 胎児の対象は同じ部門に(配属として)所属している職員から選ばれるので、別部門から燃料棒がやってきても問題がない。
    • ルーレットの演出中は操作ができないがクリックで倍速にすることができ、WCCAを後ろで回せる。
  • セーブデータの作成。ちゃんとやるなら観測や装備は減らした方がいい。(フレームレートに依存しない、真の)ロード時間が短縮される。装着もしやすい。胎児も泣かせやすい。
  • ビナー戦のDPS。白統一で十分な火力が出るかと思ったがそうでもなかった。赤統一+笑顔の方が良いかも。黄金狂はDPSが高いし。
    • 一応試走の時は上手くいった。逆行時計の起動を忘れたせいで変な場所で戦闘になったのが悪いと思う。念のため、柱の暴走は永続化した方が良さそう。
  • 大鳥のマーク付与前はドアを挟む移動をしない方が良さそう。本走を見ると露骨にマーク付与が早かった。

ここからは試案。

  • 逆行時計ダブル収容の可能性。状況を作るのが面倒で検証していない。使えるのか?
  • 陰陽龍による爪討伐の可能性。安定しない。いくつか試した限りでは、出現後2分以内に倒せた。でも殆どの場合は普通に討伐した方が速い。上手くいけば出オチもあるため、ポテンシャルを秘めている。
    • 陰陽は入射してくる角度に限界がある。浅い角度では入ってこない。陰の収容位置が重要になる。
    • 中央チームは陰陽が離れてしまうので不適。
    • ストレージバグで陽を先に収容できることがある。この陽は適当なタイミングで陰に変わる。

True Resetについて

True Resetについてもこのバグを使えば世界記録は簡単に取れる。ただしこのカテゴリはWCCAに突っ込むだけで終わるNG+とは異なり、ミッションがあるので考えることが増え、したがってやれることも増える。最重要なのはステータス周りの仕様で、特に一部バフとLOBによる強化が干渉するとランク上昇幅が変化するバグは知っておくとよい。甲冑のギフトを最大限まで上げて勇気を強化すると分かりやすい。このバグと強化画面持ち込みバグとYMBHを使うことで序盤からランク5職員を量産できる(ダメ押しに皮膚の予言まで使えば(短縮はともかく)カンスト職員も量産できる)。これはやや技巧的な要求もあって面白い。深夜討伐があるので陰陽龍の活用も現実的。マルクト・イェソドミッションは最後の作業途中で切り上げてもカウントされるとか、一部武器(ポーキュバス!)に明らかな設定ミスがあるとか、ステータスの説明がそもそも嘘であるとか、細かいポイントもたくさんある。チャートを考える分には結構面白かった。もちろんこの説明は不十分ではある。ただ、このゲームについて言えばwikiとか解説動画とかゲーム自体にも普通に嘘の記載があるので、検証を通じて自分の目でトゥルースを確かめる態度を涵養した方がよいと思う。


追記:記事の公開と前後していくらかのトッププレイヤーがリーダーボードに戻ってきたため、記事を書いた時と比べて状況が変わっている。スピードラン用の本当に小さなDiscordも作成され(参加者は今のところ4人だけだ)、フレームレートについてのルールも制定された。ルールのほかにチャートについてのささやかな議論もあるので興味があれば参加するとよい。

Speedrun.com のモデレーションルール

Speedrun.com にある Moderation rules の日本語訳(と最低限の要約)。

最低限の実用的な知識

常識的なルール・特殊な事例に関するルールを除けばリーダーボードの管理についてモデレーターに求められることは少ない。そして、それら要求はおおよそ以下の5つにまとめられる。常識的に運営していればモデレーションで問題が起こることは少ないだろう。

  • 提出された記録は21日以内に検証
  • 提出された記録は提出された順に検証
  • ルールは英語で書き、計測区間を明示
  • 記録動画にタイマーを要求しない
  • 常に対話に応じ、公平な対応を心掛ける

以下は全文。2023年7月13日アクセス。

モデレーションルール(日本語訳)

リーダーボードの管理

  • リーダーボードはコミュニティが所有し、モデレーターによって管理される。リーダーボードをリクエストしたユーザーの所有物ではない。
  • モデレーターは、general site rules に精通している必要がある。
  • リーダーボードのモデレーターを希望するユーザーは、最低でも16歳であることが推奨される。
  • モデレーターには、サイト内外の行動において、相応しい振る舞いが求められる。ユーザーの行動から頻繁に論争や問題が発生する場合、サイトスタッフはそのユーザーをモデレーターから外すことがある。
  • モデレーターは、そのゲームのプレイヤーの総意を代表しなければならない。モデレーターがプレイヤーの総意を代表していないことが明らかな場合、サイトスタッフはモデレーターを変更することがある。
  • モデレーターはそのゲームのスピードランをしていることが求められる。最低でもコミュニティと深く関わっている必要がある。
  • リーダーボードには、アクティブなモデレーターを3人以上用意するべきである。ただしモデレーターとして適格なプレイヤーがいる場合に限る。
  • リーダーボードは、サイトへの抗議、ゲーム開発者の決定への抗議、社会問題に対する一般的な主張のために使用されてはならない。
  • モデレーションの問題に関してサイトスタッフからの問い合わせに応じない場合、モデレーターから外されることになる。
  • サイトスタッフの観察によれば、一般的に、仲の悪い人が共にモデレーターをすると上手くいかない。
  • モデレーターはコミュニティメンバーへの対応において公平性を保たなければならない。
  • いかなる種類の優遇措置(検証の優先順位を上げる、基準を満たさないランを検証する、など)も禁止されている(特に見返りや便宜供与のある場合)。公平性を欠いた行動はモデレーターの解任理由になる。
  • ゲームルール(Game Rules に書かれたそのゲームのスピードランのルール)は他のコミュニティサイトを参照し、複数のサイトへの記録提出を勧めることができるが、ゲームルールはランナーに対してSR.Cの代わりにそれらのサイトを使用することを要求したり、SR.Cに掲載するためにプレイヤーに外部サイトへの登録を要求してはならない。
  • ゲームルールは複数の言語を含んでよいが、最低でも英語を含める必要がある。

以下のルールは厳格に適用される:

  • プレイヤー本人が希望しないランは、リーダーボードに掲載してはならない。
  • ユーザーの許可なく、プレイヤーの動画をコピーしたり、再アップロードしてはならない。
  • ユーザー名が表示されることを明示的に拒否した場合、そのプレイヤーのユーザー名をリーダーボードに表示してはならない。
  • プレイヤーがタイムを掲載されたくない場合は、単にタイムをリーダーボードに掲載しないだけで良い。また、ユーザー名を「Anonymous」とし、動画をリンクしていない状態でタイムを掲載することも認められる。プレイヤーの明示的許可を得た場合のみ、匿名で再アップロードされた動画を使用しても良い。
  • 上記のように本人が掲載しないことを明示的に要求しない限り、本人に連絡することなくタイムを掲載することは一般的に許容される。
  • 他のリーダーボードをその所有者の許可なくコピーしてはならない。
  • リーダーボードを管理していて、論争になりそうな状況に対処するためのアドバイスが必要な場合は、サイトスタッフに遠慮なく相談すること。

モデレーターの活動

  • モデレーターには通常、ランの提出を処理するために21日間の猶予が与えられる。
  • モデレーターは、ゲームのフォーラムページ、ソーシャルメディア、またはDiscordを通じて、ルール、カテゴリ、ボード構成に関するランナーからの問い合わせに対応する必要がある。
  • モデレーターがサイトにアクセスするたびにすべてのランを確認することは必須ではない。全ての人には生活がある。
  • もしあなた(モデレーター)がこれらのタスクを処理できない場合は、他のプレイヤーにもモデレーターを依頼する。
  • モデレーターが非活動的であったり、問い合わせの無視が繰り返される場合、サイトスタッフは追加のモデレーターを指定することがある。

カテゴリーの設定

  • カテゴリー名は、ゲームをプレイしたことがあり、スピードランに基本的な理解を持つユーザーが一目見ただけでそのカテゴリーの意味を理解できるようにすることが強く推奨される。
  • 緩やかな推奨として、サブカテゴリー (Subcategory) は直接比較できないプレイの分類のためにある。一方、変数 (Variables) はおおよそ比較可能だが、ソートも使いたい場合のためにある。
  • サイトは、% 記号をカテゴリーの命名に濫用することを推奨しない(例えば Tutorial% のような使い方)。この命名の慣習は多くのユーザーに嫌われている。any%、low%、100% などの一般的な表現は許容される。

ルール

  • カテゴリールールはタイマーの開始と終了を指定する必要がある。
  • ルールにおいて、既に general site rules に記載されている内容を繰り返す必要はないが、改めて記載してもよい。
  • ルールはそのカテゴリーが要求する追加の制約について明記する必要がある。
  • 正当な理由が無い限り、ビデオ提出にタイマーを要求してはならない。オートスプリッターによるロードを除いた時間計測は正当な理由の一例である。
  • モデレーターは記録提出にゲーム音声を要求できる。
  • 非常に競争的なゲームにおける非常に競争的なタイムについては、モデレーターは追加の証拠を要求できる。追加の証拠とは、ストリーミングを通じて一定期間実力を見せることや多数の試行を繰り返したことを見せる十分長いビデオなどを指す。
  • ターボ(連射機能)はゲームルールで明示的に指定されていない限り通常は認められない。ターボを許容するゲームは通常、変数 (Variable) によってターボを使用したランを追跡できるようにするべきである。

ランに要求できること

  • 最低限の努力。そのカテゴリーを迅速にクリアする意思をもって行われた初見プレイが最低限の受理条件として推奨される。
  • ゲームのカテゴリーを迅速にクリアする意思がないことが明らかなランは却下できる。
  • 不適切な映像や画像、または非常に攻撃的で中傷的な音声を含むランは却下できる。
  • ユーザーやモデレーターを中傷するようなランの提出コメントは却下できる。
  • ゲームの進行をはっきりと確認できる程度の動画の視聴品質と安定したフレームレート。ただし 720p などの厳格な閾値を設定することは推奨されない。

検証作業

  • 検証作業の厳格さはモデレーターに委ねられる。
  • カテゴリーにおけるトップタイムのランについては、ラン全体を視聴することが通常期待される。
  • 傑出したタイムでない場合は動画の一部を確認するだけでも十分である。
  • ランが追加されるには、ランの正当性についてゲームコミュニティが期待する証明責任を果たすことが重要である。推定無罪・推定有罪ではなく、コミュニティがそのランを正当と感じるか、更なる証拠が必要だと感じるかである。ランが証明責任を果たしていないと判断するために、チート行為の存在の証明は必須ではない。
  • ランのタイムは、ビデオ内での開始条件から終了条件までの時間を指す。タイマープログラムに表示される時間ではない(これはヒューマンエラーに影響される)。また、ビデオの後処理はビデオのフレームレートにわずかな影響を与えうることに注意する。
  • 新しいランの提出によって更新されていても、ランを却下しないこと。これらのランはデータベースに保存され、歴史 (History) の表示に使用される。
  • モデレーターは一般的に自身のランを自分で検証できる。自己検証を認めないリーダーボードもある。
  • バンされたユーザーのランを掲載するかはモデレーターに委ねられる。

コミュニティの総意

  • モデレーターの人選はプレイヤーの総意を代表するべきである。モデレーターがプレイヤーの総意を代表していないことが明らかな場合、サイトスタッフはモデレーターを変更することがある。サイトスタッフがコミュニティの総意を評価する際にはコミュニティメンバーのゲームに対する関与を考慮する。51:49の投票は明確な合意とは言えない。コミュニティの意見がわずかに変わったり、新しいランナーが増える度にモデレーターを変更するようなことはしない。

以下はリーダーボードのカテゴリー、ラン、またはルールの扱いに関する論争について考慮すべき項目である。

  • サイトのルール (General Site Rules)
  • そのゲームのモデレーターの意見
  • そのゲームのプレイヤーの意見

次点で考慮すべき項目は以下の通り:

  • 同じシリーズの他のゲームのコミュニティはその問題にどう対処するか?
  • 同じコンソール(ハードウェア、ゲーム機)の他のゲームのコミュニティはその問題にどう対処するか?
  • SR.C にある他のゲームのコミュニティはその問題にどう対処するか?

ページの設定

  • リーダーボードに使用される URL 末尾のパスは、ゲームのタイトルと明確に関連する必要がある。ごく稀に、サイトスタッフがゲームやシリーズの区別・曖昧さ回避のために URL を変更する場合がある。URL に使う文字は全て小文字にすることを強く推奨する。
  • カスタムテーマやアイコンの使用は任意。
  • 写真とアイコンはゲームと関係が深い必要がある。現実の写真、Twitch エモート、ミーム画像は不適切であり、使用するべきではない。
  • ロゴを変える場合、必ず「speedrun.com」と記載する必要がある。
  • テーマについてのルールに従わない場合、テーマ関連の権限のはく奪、モデレーター権限のはく奪につながる。
  • 海賊版のゲームや、海賊版のゲームへのリンクはサイト上のどこにも投稿してはならない。

モデレーターの権限

Super Moderators

  • ゲームページで「赤い剣」のアイコンで指定される。
  • ユーザーを Verifier、Moderator、Super Moderator に任命できる。また、モデレーターのステータスを変更したり、モデレーターのステータスを削除できる。スーパーモデレーターは、他のスーパーモデレーターのステータスを変更できない。
  • ゲームの「ガイド (Guides)」にフルアクセスできる。
  • ゲームの「統計 (Statistics)」および「監査ログ (Audit Logs)」にフルアクセスできる。
  • さらに、Verifier、Moderator の全権限を持つ。

Regular Moderators

  • ゲームページで「緑の剣」のアイコンで指定される。
  • ゲームのルール、カテゴリー、ランを編集できる。
  • 他のユーザーのためにランを提出できる。
  • ゲームの「リソース (Resources)」の情報を編集できる。
  • ゲームページや Discord へのリンクなど、サイドバーのリンクを追加、変更、削除できる。
  • 他のスーパーモデレーターやモデレーターがゲームのフォーラムに投稿した記事を編集できる。ユーザーの投稿は編集できない。
  • 自己検証できる。
  • さらに、Verifier の全権限を持つ。

Verifiers

  • 提出された記録を編集・削除できる。
  • 自己検証できない。
  • ラソンの寄付トラッカーを管理できる(寄付の承認、Bid War や目標の追加など)。ただしマラソンのデータは編集できない。

Users

  • 承認されたランがある場合、ガイド・リソースに追加できる。
  • 自分のランを編集できる。編集するとモデレーターによる再承認が必要になることがある。

原文は CC BY-NC 4.0 で公開されている(一般に SR.C 自体のコンテンツはこのライセンスで公開されている)。継承は無いが、この記事も同様のライセンスで公開する。誤訳の指摘等はコメントまで。

ビビッドナイト 魔女の迷宮9攻略 シンボル編

安定クリアの観点から各シンボルについてコメントする。基本シンボル保有ユニット数+2で発動するレベルの効果は考慮しない。

Ver1.2.3時点。

炎上・レッド

炎上:ターン終了時に値分のダメージを受ける。追加で炎上を受けた時 値分のダメージを受ける

レッド:[先制]敵全体に炎上20/50/100を与える(3/5/7)

  • 攻撃ごとにダメージが発生する感電とは異なる。発生タイミングはターン終了時と炎上値付与時。
  • 炎上値は感電値に比べて上昇しやすいが、ダメージ発生頻度の差で火力が出にくい。
  • 基本シンボル保有ユニット数が全シンボル中最多の6体である。ただしアルカナシンボルは扱いづらいもの(愚者・塔・チャリオット・梅の紋)が多く、揃えるには注意を要する。
  • 幻影を貫通し、反撃も誘発しないためスパイクフォームに相性が良いように思われる。ただし炎上スキル持ちのユニットは性能が並程度であるため、安定して勝つためには手厚いサポートが必須。
  • 総じて序盤向きの性能。
    • (シンボルは関係ないが)サンは毎ターン炎上を与え続けるため5Fボスなら一人で火力を担当できるレベル。
  • 得意なボス:ゲンセキノコ、グレーシャーバード、スパイクフォーム
  • 苦手なボス:デス、サモンフォーム

凍結・ブルー

凍結:敵に物理ダメージを与える時 値分の物理ダメージが低下する。ターン終了時に凍結の値を半分にする

ブルー:[援護]敵全体に凍結を8/20/32与える(3/5/7)

  • ダメージの倍率は凍結の適用前に計算される。鉄壁が発動している場合、ダメージが半減された後にブルーの定数減算が入るためより効果的。逆に高火力のスキルには相対的に効果が薄い。
    • 連続攻撃に対しても各攻撃が凍結分ダメージ低下するため効果的。
  • 最序盤を安定させる。一方で終盤は火力の高さや物理以外の攻撃が増えるためあまり活躍できない。アップグレードせず、中盤に外す立ち回りをすればキーンに余裕ができる。
  • 黒の魔女の極彩剣や茨槍のジェムを緩和する役割もある。方針によっては最後まで使う選択もあり得るが、より有用なシンボルのためにキーンを温存したい。
有効なボス

ジュエルイーター、シャーク

有効でないボス

デス、魔法攻撃主体のボス全般、サモンフォーム

感電・イエロー

感電:ダメージを受けたとき 値分のダメージを受ける

イエロー:[先制]敵全体に感電15/45/90を与える(3/5/7)

  • ダメージを与える毎に固定ダメージが発生するため堅実に火力の向上が見込める。ダメージ+15は序盤では強力。
  • 連続攻撃と相性がいい。特に七彩剣や妖刀ムラサキとシナジーさせるのがお手軽に強力。
  • 固定ダメージのためスパイクフォームに有効。ただし連続攻撃は第一形態のバックファイアーが鬼門。
  • おおよそ炎上・レッドと同じ使用感。レッドの方が集団戦向きでイエローの方がタイマン性能が高い。
    • アルカナシンボルも微妙。塔・正義はほぼ無いも同然で運命の輪も存在感が薄い。森はイエローとシナジーがない。イエローを揃えたときに頼りになるのは魔術師くらい。
    • ユニットの性能にも傑出したものがない。シトリンは連続攻撃+貴重な感電付与スキル持ちであるため感電を主軸にするなら採用する価値はあるかもしれない。ただし雑魚戦では対象が散って火力が伸び悩む。
      • シトリン、トリフェンは速さが10とかなり遅め。
    • 5Fまでは頼りになる。それ以降は火力不足。
    • 炎上・感電いずれも主軸とするには火力、耐久力ともに不安がある。スキルを連発される/味方スキルが発動しない乱数に堪える構築が難しいため安定クリアの観点からは厳しい評価になる。
  • 感電デバフ自体はピンポイントで刺さる場面があるが、感電付与はジェムに任せた方が良い。適材適所。
有効なボス

5Fボス全般、グレーシャーバード

有効でないボス

サモンフォーム、デス

トゲ・ブラウン

トゲ:物理ダメージを受けた時 ダメージを与えた敵に値分のダメージを与える。ターン終了時に値が半分になる

ブラウン:[援護]味方全体に防御値×2/3/4のトゲを付与する(3/5/7)

  • 守りの首飾りによる防御+12、星シンボルによる防御+10/+20とのシナジーが強力。
    • 防御号令22(首飾り+星Lv.1)、ブラウンLv.2でトゲが200程度貯まるようになる。
    • 逆に防御値が低いとトゲの火力は極めて貧弱。このシナジーなしならブラウンを揃えるモチベーションは極めて低い。
  • トゲの基本的な特徴は以下。
    • 固定ダメージである。
      • 鉄壁による攻撃力半減の影響を受けないためシールドとシナジーがある。
      • 高耐久の敵にもコンスタントにダメージを与えられる。
    • ユニットが耐久寄りの性能であり、トゲ軸構築とシナジーしている。
    • 防御値補正の効果を受ける。守りの首飾りを拾った/拾える場合はトゲ構成を考慮すべき。
    • 敵の物理攻撃回数に対してのみスケールする。戦闘中にスキルやジェムで火力を支援する必要が無く、耐久に専念できる。
  • 前衛には高い防御値をもつクロム・ダイヤ・ブロンが適するが、生存能力の問題からほぼクロム一択。しかし防御号令とのシナジーを考えればスライですら良い。
  • 防御とブラウンが揃えば形になるため序盤から火力を出しやすい。防御号令と生存能力が高ければ終盤も十分に攻略できるが、できれば他にダメージソースを確保したい。
  • 特にスパイクフォームに有効。守りの首飾りが拾えた場合はトゲ軸に組む(星Lv.1+ブラウンLv.2)ことでターン当たり800程度のダメージが見込める。
有効なボス

スパイクフォーム、グレーシャーバード、シャーク

有効でないボス

サモンフォーム、ゲンセキノコ

秘技・オレンジ

秘技:行動する時必ずスキルを発動し 値が1減る

オレンジ:[先制]味方全員に秘技1/2/3を付与する(3/5/7)

  • リノと合わせて先頭のユニットが常にスキルを発動するのは最重要シナジー
    • 特にリノ・スライの組み合わせは幻影によるタンク性能とスライ自身の攻撃性能の高さによってどの構成でも活躍するシナジーである。魔女9では基本的にこのシナジーの完成を中間目標にする。
  • 最初のターンにスキルを一斉に撃つため雑魚を散らしやすい。また、回復が(重技のクールタイムでなければ)必ず発動するのと相まって連戦が安定する。
    • ホワイトシンボルも安定に貢献する。
  • 最初のターン(あるいは数ターン)しか効果を発揮しないため長期戦では相対的に影響が小さい。とはいえリノのシナジーがあるため長期戦でも役立つ。
  • どの構成でも腐ることがなく、むしろ効果は戦況を大きく左右するため、オレンジをいつ揃えるか(あるいは揃えないか)は常に見当を付けておくべき。
  • レベル2以降はあまりシナジーがない。リノはレベル1で起動できる。2ターン分スキルを打ちたい、という状況が限定的。したがってシンボルは3つで十分。
    • リノは普通採用されるため、それを除いて2つシンボルを集める感覚で進めれば無駄がない。

体術・ブラック

体術:値1につき与える物理ダメージが1%増加する

ブラック:[先制]味方全体に体術33/99/165を付与する(2/4/6)

  • 通常攻撃は物理攻撃であるため体術の倍率がかかる。
  • 正義シンボルの追撃も物理攻撃であり、体術の倍率がかかる。
  • 通常攻撃+正義+ブラックは全てが互いにシナジーしており更に絶技も合わせてサポートの豊富な構築となっているが、魔女9では以下のようにメタが張られていて使いにくい。
    • ダークフォーム:バフが多くなる構成と相性が悪い
    • スパイクフォーム:トゲ+絶望的な高防御値
    • サモンフォーム:後列に届く攻撃が要求される
  • ダークフォームには相性が絶望的に悪いというほどでもないため、ハングドマンを揃えて物理ジェムの火力を上げる場合、補助的にブラックを出す選択は稀にある。

魔術・パープル

体術:値1につき与える魔法ダメージが1%増加する

ブラック:[先制]味方全体に魔術30/75/120を付与する(2/4/6)

  • 魔法はスキルを前提にすること、強力な魔法持ちのユニットは高レア度に固まっていることから終盤向きのシンボル。
  • シンボル持ちのユニットは優秀で、タンク・火力の両方を担えるスライを筆頭に魔術師シンボル持ちで全体凍結付与のアメジスト、ヒーラーのセレンもパーティーメンバーとして役割が持てる。
    • シンボル集めが同時にメンバー入替・強化にもなるためキーンの効率が良い。
  • オレンジ・森シンボルと合わせて終盤の火力を担う性能がある。

体力号令・グリーン

体力号令:味方全員の最大HPが値分アップする

グリーン:発動しているシンボル数×10/15/25のHPが体力号令を得る

  • 中終盤での耐久力の大前提となるシンボル。
    • 特に無星(=アップグレードしていない)ユニットのHPは100強であり、グリーンなしではすぐに落ちてしまう。
      • 多くのシンボルはユニット数に比例して恩恵が増加する(例えば魔術師の幻影付与や盾のガード付与)。そのため弱いユニットでもそのユニットが落ちないことは重要。
    • 必須シンボル。8FボスまでにはLv.1を揃えたい。
  • 謎の仕様により、マナ枯渇や消耗に強くなる。
    • パーティー再編成時(ジェムから効果音と共にユニットが現れる演出時)に残HPに応じてHPが回復する。原理はよく分からない。
  • シンボルに制約がかかるダークフォーム対策では体力号令がやや伸び悩むため、メンバーのアップグレードによる耐久力増加の重要性が増す。

ピンク Lv.1

ピンク Lv.1:[援護]50%の格率で全てのジェムのクールタイムが1減る

  • 特に役割は無い。クールタイムの長い全体攻撃ジェムや防御系の紫ジェムが回りやすくなるため、ジェム主軸や耐久特化の場合はより恩恵を感じやすい。
    • マテリアル・ジェム周りは乱数要素が大きい一方で対策手段が限定的。ピンクは貴重な対策のひとつではある。
    • アルカナシンボルとヒール性能が優秀なパパラチア・ピントが居るためなんとなく揃いがち。優先度が高いシンボルではない。
  • Lv.2以降は省略。聖矢に役割はない。

再生・ホワイト

再生:スキルを発動した時 値分だけHP回復する

ホワイト:[先制]味方全体に再生25を付与する

  • 回復シンボルその1。2個で発動し、回復量も多い。一方でユニットがシルバー・ゴールドであるため揃えにくい。
  • オレンジが発動していると開幕で25の回復ができる。オレンジによるスキルの瞬間火力と合わせて雑魚戦が安定する。
  • リノと組み合わせることで最前のユニットとリノが毎ターン25回復する。タンク性能の向上につながり、耐久力が増す。
  • 行動の度に発動するため神速・連続と相性がいい(治癒と同様)。
  • スキル主体で長期戦となるスパイクフォームに有効。ホワイトが無い場合は厳しい戦いになる。

陽光・太陽

陽光:値1につきジェムで与えるダメージが1%増加する

太陽:プレイヤーに陽光40/100/160を与える(2/4/6)

  • ジェムに依存するため、マテリアルの多寡、錬金の乱数に一際気を使う必要がある。また、ジェムが弱い序中盤では主軸に据えにくい。
    • 終盤のように超火力でボスを吹き飛ばすことはできないが、大きなダメージソースにはなる。
  • 中盤の精霊系のメタになっている。主軸にしない場合でもレベル1があると全体攻撃/後列攻撃ジェムで倒しやすくなる。
  • ジェムを主軸にする場合、月光・破防/破魔を揃えておく。ジェムはターンの最初に効果が発揮されるため、これらデバフの恩恵を十全に受けられる。また、アクセサリーも重要で、月の指輪・膂力の指輪・太陽の首飾り・星屑の耳飾り(太陽の首飾りがある場合は倍化の耳飾りも良い)のいずれか1つ、できれば2つ以上を揃えると十分な火力になる。
    • 太陽Lv.3まで発動できればアクセサリーの要件が緩和できるが、5人のシンボル持ちのうち2人がゴールドユニットであるためシンボルのレベルが上がりにくい。Lv.2発動を目安にユニットを揃えるのが現実的。
  • パーティーは紫ジェムに頼らず生き残れるように組む。鉄壁が使えないので幻影に頼りたい。シンボルでは魔術師・盾を集め、ユニットではリノ・スライ、ヒーラーをちゃんと育てておく。
  • サモンフォームには極めて有効。最後に全体攻撃が揃えられるよう、マテリアル管理に注意する。
  • 毎ターン幻影を貼るため、スパイクフォームには全く歯が立たない。
有効なボス

サモンフォーム、ダークフォーム

有効でないボス

スパイクフォーム

月光・月

月光:値1につき自身が受けるダメージが10%増加する。ダメージを受けた時 50%の確率で値が半分になる

月:[援護]敵の前から3体に月光4/10/16を与える(3/5/7)

  • DoTダメージ(トゲ・感電・炎上)には効果がなく、月光値も消費されない。追加ダメージ(魔弾・追撃)には効果があり、月光値も消費される。森・正義の低レベル発動には注意する。
  • 月シンボルによる月光は前3体にしか付与されない。落としたい後列の敵に月光が付与されないシーンがたまにある。
  • デス・冥府の使いが死んでもなぜかリセットされない。
  • 高火力でターン最初に使用できる攻撃ジェム、ひいては陽光と相性がいい。ジェムを主軸にするならLv.2までなるべく早く発動させたい。
  • スライは月シンボル持ち、高火力スキル持ち、パープルシンボルで元の火力の底上げもできてシナジーがある。
  • 基本的に全ての敵に有効。強いて言えば過剰火力になりがちなデス、幻影によって月光が一番貯まっている状態を凌いでくるスパイクフォームはやや効きが悪い。また、DoT構成では優先度は低い。

防御号令・星

防御号令:味方全員の防御が値分アップする

  • 防御1につき約1%の軽減。おおよそ10%の物理ダメージ軽減と考えていい。
    • 物理ダメージ軽減効果だけではシンボルを揃えるコストに見合わない。
  • その真価はブラウンシンボルで付与されるトゲ量を増やすことにある。防御号令は全てのユニットに適用されるため、スライのように防御の低いタンクでも十分なトゲを蓄積できる。
  • 星シンボル持ちはどちらも回復キャラであるため、この点でも耐久型のブラウンと相性が良い。
  • 守りの首飾りの下位互換であるため、防御を上げる目的では星シンボルより守りの首飾りを優先して取りに行くべき。

幻影・魔術師

幻影:ダメージを受けるとそれを無効化し 値が1減る

魔術師:[援護]25/50/70%の確率で味方全体に幻影1を付与する(3/5/7)

  • 序盤から終盤まで強い。真っ当な耐久性能向上手段。特にボス戦に対して強力な効果を発揮する。
    • 全ユニットに付与されるため、単発全体攻撃に強い(強力な攻撃を受け流せるため)。
    • 全ユニットに付与されるため、単発攻撃に強い(バフの蓄積量が攻撃回数に拮抗するため)。
  • 明確な弱点は中層の精霊の攻撃程度。
    • 魔導ゴーレムの最大出力魔導砲や黒の魔女のスキルも連続攻撃ではあるが、そもそも有効な解答がないことを考えればダメージを軽減できる幻影はむしろ相対的に強い。
  • 蓄積するバフであるため同じく蓄積するガードと相性がいい。
    • 強力なタンクであるスライとシナジーする。クロムは回復スキルであるためこの点では一歩譲る。
    • ジェムでは魔法の鎧、次点でファントムマント。これらのジェムを使う場合、鉄壁と異なり攻撃力半減がないので火力構成やミラーとも相性がいい。
  • 確率付与であるため甘えた行動はできない。安定クリアのためには幻影なしである程度耐えられるように組み、幻影が貼られた時にその余裕を生かす動きができるようにする。
  • ガーネット・トリフェンはカラーシンボルが腐りがちなのでLv.2を目指すかは一考の余地がある。

追撃・正義

追撃:通常攻撃するたび値分の物理ダメージを敵に与える

突撃:通常攻撃するたび値分の追撃を自分に付与する

正義:[先制]味方全体に追撃10/40/70と突撃2/8/14を付与する(2/4/6)

  • 10/40の固定追加ダメージは序盤では大きなダメージソースであり、戦闘が短縮され安定する。終盤では火力不足が目立つ。
  • 火力は際限なく上がるものの、スキル発動と相性が悪く、継戦能力を高めるシールドとも相性が悪いため扱いが難しい。
  • 5Fボスとのダメージレースが最も活躍できるシーンであり、それ以降は段階的に外すのが良い。ブルー同様序盤で輝くシンボル。
  • デスのメタではあるのだが、黒の魔女がいずれのフォームも正義と相性が悪いため12F時点で正義にシンボルが割かれている状況は稀。

魔防号令・運命の輪

魔防号令:味方全員の魔法防御力が値分アップする

運命の輪:魔防号令6/18を得る(2/4)

  • 貴重な魔法防御。星より値が小さいが、魔防は防御と比べて2倍程度の効果があるため実際には12%程度の軽減になる。軽減効果だけを見れば星シンボルより強いが、星シンボル同様戦況に大きく影響することはない。
  • 星シンボルと比較して、弱くはないのだが、強力なシナジーがない。ユニットもそんな感じ。
    • ユニットの使い途も割とあることや必要シンボルが少ないことから意識しなくても発動しがちな枠。
    • ユニットが少ないシンボルには流浪の宝石屋でプールが小さくなるメリットがある。そのシンボルが揃いやすいだけでなく、同時にピックアップされる他のシンボルも揃いやすくなる。

氷剣・チャリオット

氷剣:通常攻撃するたび値分の凍結を敵に与える

チャリオット:[先制]味方全体に氷剣3/7/12を付与する(2/4/6)

  • 簡易版ブルーシンボル。通常攻撃が前提となるためより序盤向きの性能。最後に残りやすいアーマーベアや5Fボスにより効果を発揮する。
  • アップグレードしたいユニットがおらず、シンボル効果も弱い。特に取りにいくシンボルではない。
  • ダークフォームでは率先して外したいシンボルとなる。アクセサリーを自由に取るためにもチャリオット持ちのユニットは極力アップグレードしない方が良い。

神速・愚者

神速:行動した時 値%の確率でもう1度行動し 値を0にする

愚者:味方全体に素早さ値分の神速を付与する

  • 雑に強い。行動回数が増えるので梅の紋・再生とシナジーがある。抽選回数が増えるのでスキル発動数も増加する。重技のクールタイムやスタンも早く解消される。
    • シナジーも雑なので、特にあっても無くても困らない。
  • 魔術師と同じかそれ以上にカラーシンボルに統一性が無く、リノ以外は揃えるコストが重い。ほぼ確実に取らないシンボル。
  • スパイクフォームではバックファイアーの誘発やトゲダメージの増加を招くため魔女9ではむしろ避けることが多い。

麻痺・塔

麻痺:物理ダメージを受けるたび値が1増える。行動する時 値分の確率で行動不能にしたあと値を0にする

塔:[援護]敵全体に麻痺1/10を与える(3/5)

  • 雑な効果2。使いにくい魔術師シンボル。
  • 行動不能が強力なスキルに重なれば強いが、そうなる状況が限定的。
  • 魔術師のカラーシンボルと分布が被っており、揃えにくさをより強化したような形になっている。効果に対してコストが非常に重く、ついでに発動しても割に合うか怪しい。
    • レッドシンボル持ちには神速付与や連続攻撃スキルと攻撃回数を増やす手段が豊富。シンボルの重なりも併せて、イエローとレッドは同時に発動することを企図されていて、低難度でキーンに余裕がある迷宮向きのシナジーに見える。

魔弾・森

魔弾:行動時にスキルを発動した時 値1につき攻撃力の1%の魔法ダメージをランダムな敵に与える

森:[先制]味方全体に魔弾100/250/400を与える(3/5/7)

  • 森は火力が低いため、Lv.2以上の発動を前提として、魔術の首飾り・パープルシンボルで火力を底上げしたい。ユニットをアップグレードして攻撃力を上げるのも効果的。
    • 必要な準備が多く、序中盤の火力には不向き。終盤向きのシンボル。
  • オレンジ・ホワイトシンボルとの相性がいい。リノ・モスコもスキルが永続的に回るためシナジーがある。
  • 破魔は最初の数発で消費されてしまう。攻撃回数の多さから、月光の減衰も激しくなる。これらデバフと組み合わせる場合はスキル順序に気を付ける。
    • 手数の多さはダークフォームやスパイクフォームの幻影対策に有効。第二形態の先制幻影5も剥がしやすい。
  • 特にスパイクフォームに有効。魔弾は反撃を誘発しないため第一形態のバックファイアー対策になり、スキル主体になるスパイクフォーム戦の火力底上げにもなる。ただし第二形態の反撃を誘発しないため、破魔を別に用意しないと火力が出にくい。
  • グリーンシンボル持ちが2体いるため流浪の宝石屋で森があればグリーンを狙える(逆も然り)。
有効なボス

スパイクフォーム、デス

有効でないボス

8Fまでのボス(準備が間に合わないため)

ガード・盾

ガード:ダメージ受けた時 HPの代わりに値を減少させ 超過分はダメージを受ける

盾:[援護]味方全体にガード8/20/32を付与する(2/4/6)

  • 序盤は王国槍兵とクロードで手軽に揃えて安全に戦える。この2体はアップグレードしても優秀なのでそのまま5Fボスまで使える。
  • シンボル持ちが全員優秀で、盾シンボルがLv.2まで発動すれば終盤まで役立つ。ブロン無しで発動できればパーティー枠に余裕ができて更に良い。
  • 蓄積するため後列のユニットが全体ダメージに強くなる。実質的な魔法対策。
    • 蓄積するバフ同士、幻影との相性もいい。
    • ジェムとも相性が良く、鉄壁を貼るシールド系、魔法の鎧、ファントムマント、いずれもシナジーする。
  • DoT(炎上・感電・トゲ)も面倒を見ることが可能。
  • スパイクフォームの場合、盾Lv.2が出ていると戦いがより楽になる。

ハングドマン

破防:値分の防御力が低下する

ハングドマン:[先制]敵全体に破防12/36/60を与える(2/4/6)

  • 物理ジェムと相性がいい。ダークフォーム相手にジェム軸を組む場合かつLv.3が狙えるなら狙うのもあり得る。
    • ただし揃えても素のボムの実と同程度の火力しか出ないため、シンボルを揃えるキーンを他に回して膂力の指輪を狙うなりマテリアルを貯めるなりした方が安定する。
  • スパイクフォームには焼け石に水。そもそもトゲが辛い。
  • サモンフォームでも召喚される敵に効果がかからないため有効でない。

    治癒・梅の紋

治癒:行動する時 値分のHPを回復する

梅の紋:[先制]味方全体に治癒8/20を付与する(2/3)

  • 回復シンボルその2。3個でレベル2が発動する。
  • 行動の度に発動するため神速・連続と相性がいい(治癒と同様)。特に梅の紋シンボルを持つモリオンは自身のスキルで2回行動になる。
  • カラーシンボルがブラック2、レッド1と魔女9では使いにくい所が揃っている。
  • 蓄積するガードの方が幻影や鉄壁ともシナジーして優秀。梅の紋を揃えるのは余裕があるときで良い。
    • ガードと比較して、
      • HPが減っていないと効果が出ない
      • 行動回数に比例して効果が増える
    • という違いがある。

ビビッドナイト 魔女の迷宮9攻略 アクセサリー編

アメリ編の魔女9を攻略する視点から評価した。Ver1.2.3時点。

  • 指輪・首飾り・耳飾り、それぞれ10種類ある。
  • ボス撃破時にアクセサリーが入手できる。装着していない部位がある場合、その部位のアクセサリーが優先して提示される。
  • 入手機会は階層クリア報酬・モンスタースポット・ボス撃破・女神像のイベントの4つ。

首飾り

バフ効果担当アクセサリー。戦闘に与える影響が最も大きい。

一言評価

  • ビルドの核になる
    • 守りの首飾り:トゲ
    • 日輪の首飾り:ジェム
    • 魔術の首飾り:魔法・魔弾
    • 倍速の首飾り:スライ幻影4
  • 強力
    • 身代わりの首飾り:ゴールドドラゴン対策・雑魚戦安定
    • 真紅の首飾り:オレンジ+高火力・範囲スキル
  • あると便利
    • 治癒の首飾り
    • 耐魔の首飾り
    • 健勝の首飾り
    • 体術の首飾り

守りの首飾り

防御号令12。

  • ブラウンシンボルと相性が良い。トゲ付与量は防御に比例し、ほとんどのユニットは防御が10以下であるため、トゲ付与量を2倍以上にできる。
  • スパイクフォーム対策でトゲを出す場合の軸になる。
  • ブラウン無しで見ると効果自体は弱い。

日輪の首飾り

陽光+50。

  • 赤ジェムの火力に頼る序中盤では単体で役に立つ。太陽シンボルもそろえ、月光や破防・破魔を追加すれば最後までジェムを使うことも可能。
  • 赤ジェムで敵を倒す間、パーティーがジェムの力を借りずに生き残れるように生存力を高めるのが良い。幻影や回復が特に有用。
  • ダークフォーム・サモンフォームにはジェムで火力を出す構成が効く。特にダークフォームには火力に貢献するアクセサリー構成を組みたい。
  • 効果の方向性は良いが、バフ量が心許ない。できれば星屑の耳飾りや月の指輪も欲しい。

魔術の首飾り

魔術+40。

  • アメリでは貴重な魔法火力の底上げ。魔弾を使う場合は特に取得したい。
  • ダークフォームの場合はバフとしてカウントされるため魔法を使わない場合は取得に注意を要する。
  • スパイクフォーム対策で魔法を使う場合の軸になる。

倍速の首飾り

戦闘開始時に先頭のユニットが2回行動のバフを得る。

  • バフを得たユニットが倒れても次のユニットが2回行動になる訳ではない。先頭は被弾しやすいため、生存能力が要求される。
  • 特にスライとの相性が良い。幻影が蓄積されるバフであること、火力が高いことからタンク性能と火力の強化が期待できる。
  • 再生や梅の紋が2回発動する。スタンにも強い。
  • スパイクフォームではトゲで大ダメージを受けることになるが、リノを2体編成することでむしろパーティーを強化できる。
  • 倍化の耳飾りの効果を受けない。

身代わりの首飾り

戦闘開始時に幻影+1。

  • 戦闘で立ち上がりを潰されることがなく、道中が安定する。
  • 一方で長期戦では相対的に効果が弱くなる。短期決戦で火力を出す方がシナジーしやすい。
  • ゴールドドラゴンの固定行動であるブレスを確定で1回無効化できる。発動の不安定な魔術師シンボルより有効。
  • ダークフォーム戦で足を引っ張ることがないのも地味に頼れる。

真紅の首飾り

戦闘開始時に全力+2。

  • オレンジの発動は前提。
  • 特に魔法構成で全体攻撃や火力の高いスキルと組み合わせると強力。瞬間火力に優れる。
  • 倍率がかからず、スキル発動率低下の影響だけを受けるDoTとはアンチシナジー
  • バフによる倍率は積算ではなく加算であるため、他にバフ(魔術・体術・狂乱)がある場合はダメージが2倍になる訳ではない。例えば狂乱と同時に発動した場合は4倍ではなく3倍になる。
    • デバフ(破防・破魔)は防御・魔防にかかるため別。
  • 瞬間火力を出す構成は幻影1を貼り、HP・防御・魔防の高いスパイクフォームにはあまり有効ではない。ただし足を引っ張ることもない。

治癒の首飾り

治癒+8。

  • 序盤にあると道中で消耗から敗北する負け筋をケアできる。
  • 治癒は行動回数に比例して回復量が増すため、複数回行動(連続・神速)と一応のシナジーがある。
  • 悪くはないが、より強力な首飾りを狙いたい。

耐魔の首飾り

魔防号令+6。

  • 魔法被ダメージが約12%軽減される。
  • どの構成でも一定の効果はあるが、特に強力なシナジーはない。より構想に合った首飾りを狙いたい。
  • ボムツリー・魔導ゴーレム・ゴールドドラゴン・黒の魔女と強力な魔法攻撃をする敵は多く、それらに耐える手段は必要だが、魔防号令が決定的になるシーンは少ない。

健勝の首飾り

戦闘開始時に免疫・聖矢+1。

  • フレイムエンペラーの開幕炎上を防ぐためのアクセサリー。有用な場面は限定的。
  • 一応中盤の精霊系の敵、特に雷の精霊と光の精霊のデバフを無効化できる。ボスではゴールドドラゴンのスタンも地味に防ぐ。
  • バフが2つ付く上に免疫は不要であるため、ダークフォームには絶対に持ち込みたくない。

体術の首飾り

体術+40。

  • 物理火力の底上げ。魔女9では物理軸が有効でないため使いにくい。
  • ダークフォームの場合はバフの一つとしてカウントされる。ダークフォームは物理軸で行けないこともないが、そうでなければ外しておく。

指輪

デバフ効果担当アクセサリー。性能の差が激しい。性能よりシンボルの方が重要か。

一言評価

  • 超強力
    • キーンの指輪
  • 強力
    • 月の指輪
    • 膂力の指輪
  • 役に立つ場面がある
    • 薔薇の指輪
    • 雷の指輪
  • あると便利
    • 炎の指輪
    • 氷の指輪
    • 麻痺の指輪
    • 悪魔の指輪
    • 天使の指輪

キーンの指輪

入手時に150キーンを得る。

  • 戦闘に効果を及ぼさない指輪。
  • ユニット5体分。ほぼ銀小槌と同等のリソース。
  • 全アクセサリーの中でも群を抜いて強力で、盗人の耳飾りや買取の耳飾りのほぼ上位互換な能力。指輪は戦闘に与える影響が少なく、気軽に取れるのも良い。

月の指輪

毎ターン月光3を敵全体に付与。

  • キーンの指輪に劣らない有用さ。
  • どのビルドでも高い効果をもたらすが、特に高火力のジェムと相性が良い。陽光月光で戦う場合は日輪の首飾りや星屑の耳飾りと同等以上に有用。
    • ジェムがサイクロンやレインボーストライクであれば膂力の指輪で同等以上の効果が見込める。汎用性では月の指輪に分がある。
  • 実質的に毎ターン全体攻撃なので戦闘が短縮される(長引くと月光が貯まるので敵が倒れる)。
  • 全体に月光かかる点で月シンボル(前3体)と異なる。中終盤道中戦の後列やバクゲキノコにもデバフが届くのが地味に嬉しい。

膂力の指輪

毎ターン破魔1を敵全体に付与。

  • 魔法ビルドで戦う場合はほぼ月の指輪と同じ。
  • 高火力の魔法ジェムと相性がいい。
  • 魔法攻撃を与えるごとにバフが消えることに注意。
    • スキルの順序に注意する。アメジストの早技や速度の速いジェムシリカの全体攻撃で消費されがち。
    • バフが消えるので魔弾とは思ったほどにシナジーしない。

薔薇の指輪

毎ターン30%の確率で破鎧1を敵全体に付与。

  • 防御30低下は強力。確率発動の中では一番使いやすい。
  • 確率発動であるため、発動を前提にした戦略が不安定になる。発動しない前提で組むならそもそも無くても困らない。
  • 物理ジェムとシナジーがあるが、その点から言えば魔法ジェムと確定発動の膂力の指輪の方が良いシナジー。魔女9における物理の不遇さもある。

雷の指輪

毎ターン感電2を敵全体に付与。

  • 確定発動かつ貴重な感電付与手段。
  • 付与量が2と極めて少なく、超長期戦で無いと効果が実感しにくい。一番輝くのは5Fボス戦。
  • 指輪の中では使える方だが、やはり劇的な効果ではない。

炎の指輪

  • 炎上起動用。
  • 炎上を200貯めたとしても期待値で毎ターン60ダメージ。月の指輪なら大抵のパーティで(炎上の準備なしに)その程度のダメージ増加は見込める。
  • 序盤は指輪だけでDoTを稼ぐので微妙に貢献がある。

氷の指輪

  • 序盤の攻撃を緩和してくれる。中盤以降は頼りにできない。

麻痺の指輪

  • 確定発動だが麻痺が確率発動で頼りにならない。
  • スキルが潰れれば強いは強いが、当てにできる効果ではない。

天使の指輪

ブロンズユニットの排出率が5%下がり、ゴールドユニットの排出率が5%上がる。

  • 戦闘に効果を及ぼさない指輪2。
  • ゴールドユニットはプールが小さいとはいえ、5%程度では戦略に取り入れらない。
    • 流浪の宝石屋次第では使える可能性があるが、階層やシンボルが絡むため、やはり限定的な効果。

参考:B12Fの排出率

アメリ編のユニット内訳は

  • ゴールド:9体
  • シルバー:19体
  • ブロンズ:23体

合計51体。B12Fの排出率は

  • ブロンズ:48%
  • シルバー:46%
  • ゴールド:6%

したがって特定のユニットが出る確率は

  • ブロンズ:48/23≒2.1%
  • シルバー:46/19≒2.4%
  • ゴールド:6/9≒0.66%
  • ゴールド(天使の指輪あり):11/9≒1.2%

となる。

悪魔の指輪

  • 脱力。脱力?
  • 凍結で十分。物理ダメージはいくらでも対策があるので脱力自体それほど強くない。しかも確率発動。

耳飾り

リソース・ジェム関連担当のアクセサリー。序盤に拾えるほど恩恵が大きい。効果は最も控えめ。レア度と有用さがチグハグな印象。

  • 強力

    • 倍化の耳飾り
    • 買取の耳飾り
  • ビルドの核になる

    • 星屑の耳飾り
    • 堅牢の耳飾り
  • 有用
    • 盗人の耳飾り
    • 充魔の耳飾り
    • 魔鏡の耳飾り
    • 休息の耳飾り
    • 重力の耳飾り
    • 軍神の耳飾り

倍化の耳飾り

首飾りの効果を2倍にする。

  • 戦闘に貢献できる貴重な耳飾り。しかも倍になるのは戦闘に貢献するアクセサリー部位である首飾り。
    • 特に守りの首飾り、魔術の首飾り、日輪の首飾りあたりは単純にバフの強さが2倍になるため強力。
  • 倍速の首飾りには効果がない。

買取の耳飾り

宝箱をスキップすると40キーン入手。

  • 宝箱をスキップするごとに追加で10キーン入手できる。
  • 盗人の耳飾りと比べて階層あたりのキーン取得増加量が多く、重量制限も回避できるためこちらの方が強力。
  • 必要なユニットはちゃんと取った方が良い。

盗人の耳飾り

戦闘終了後追加で5キーン入手。

  • 戦闘の入手キーンが少ない魔女9では相対的に効果が強い(同じことは買取の耳飾りにも言える)。20~30%アップと考えると確かに強い。
    • ただし5階層分フルで戦っても増加量は100キーン程度、キーンの指輪や買取の耳飾りに比べると控えめな印象は拭えない。

星屑の耳飾り

陽光+50。

  • 日輪の首飾りと同じ。

充魔の耳飾り

ジェムのクールタイムが1短くなる。

  • クールタイムが短くなるため、実質的にジェムの枠が拡張される。
  • マテリアルと錬金術屋は乱数が強いため、ジェムはユニットよりも安定性に欠けがち。そのケアができるのは嬉しい。
  • 魔鏡の耳飾りと比べて隙がなく、戦略の幅も広がる。

魔鏡の耳飾り

スキップでミラー付与。

  • 2回連続発動というミラーの特性には使い切りのボムの実を2発撃てる、クリスタルアックスで破鎧を重ねられる、などのシナジーがある。一方で鉄壁を貼る判断が難しく、赤ジェムでも月光・破魔などのバフが二発目に乗りにくい。
  • スキップが必要なのでジェムの実質的な使用回数は変わらず、上記の問題から使いにくさもある。ジェムのクールタイムが回るなら使い所は意外と少なく、この観点から言えば充魔の耳飾りの方が有用。
    • ジルコンのミラーが有用なのはターンあたりのジェム使用回数が実質的に増えるため。
    • クールタイムが長いジェムと相性がいい(たとえばボムの実はクールタイム無限とみなせる)。アメリはジェムのクールタイムが回るのでミラーの価値が低め。ゼオラでは逆転する。
    • (昔の黒の魔女はジェム封印のスキルを持っていて、その対策がミラーだった。修正の煽りを食った感がある)
  • 使えるジェムが無く、自動でスキップされる場合はミラーが付与されない。

堅牢の耳飾り

鉄壁を堅牢にする。

  • 鉄壁の攻撃力半減効果をなくす。
  • DoT軸は鉄壁を多用するものの、固定ダメージであるためシナジーが弱い。むしろユニットの攻撃火力に頼ってダメージレースをする構成と相性が良い。敵の攻撃を半減できる強力なバフを使う選択肢が生まれるのは大きい。
    • 魔女9では特にスパイクフォームに有用。
  • なぜか敵にも適用される。魔女9ではドラゴンしかいないので影響はほぼない。

休息の耳飾り

  • シンボル用。耳飾りは効果が微妙なのでシンボルを重視しても良い。

重力の耳飾り

  • シンボル用。

軍神の耳飾り

  • 付与されたバフの数に比例して効果が発動するため、茨の盾のように2種類のバフ(鉄壁・トゲ)を付与するジェムでは攻撃が10%上がる。
    • アギトシールドと一応のシナジーがある(使用毎に攻撃15%アップ)。ただしシールドでバフを貯める構想と攻撃力に頼って火力を出す構想の組み合わせが悪い気がする。そもそも付与量が渋い。この方向性で行くなら堅牢の耳飾りが欲しい。
  • 余計なバフがつくためダークフォームには非推奨。

Cult of the Lamb RTAメモ

これは何

Cult of the Lamb のスピードラン用メモ。 Any% Easy について書く。

2022/08/29時点。パッチは1.0.11で確認している。まだ日が浅いので今後この情報が古くなる可能性はかなり高い。

2022/11/07 いくつか追記。1.0.11については変更点はない。

参考動画。戦闘多め。Early Base Exit以外のバグは成功しているはず↓

Cult of the Lamb any% easy 1:22:14

事前準備

  • livesplit に autosplitter が用意されているのでそれを使う
    • Edit Split → "Autosplitter and load remover for Cult of the Lamb."の横にある activate を押す
    • Settingsでラップを取るタイミングを設定できる
    • 2022/08/29現在、SR.Cの記録用には採用されていない
      • Discordの方でこのタイマーを使うかどうかの投票が行われている。採用されそう→採用された。

略語

  • DW: Dark Wood
  • AD: Anchor Deep
  • A: Anura
  • SC: Silk Cradle

全体チャート

  1. チュートリアルの戦闘を終わらせる
  2. 料理のチュートリアル
  3. DW1をクリア
  4. 教会堂を作る(木材15/石5)
  5. DW2をクリア
  6. 教条のチュートリアル
  7. DW3をクリア
  8. Baseで以下の手順でいろいろやる
    1. 儀式のチュートリアル(木材10)
    2. 信者を増やす(最低6人は解放している必要があり、7人以上入信させると安定する)
    3. Follower Cloning で全ダンジョンを解放する
    4. Teleport Glitch でミダスの洞窟に行き、黄金の羊毛(Golden Fleece)を解放する
  9. DW4をクリア
  10. 遍在の権能を解放、信者を2~4人出しておく(ボス妨害イベントのため)
  11. 以下、SC、AD、Aの順にダンジョンをクリアする(順番は好みでも良いがイベントや満腹度の関係でこの順が一般的)
  12. 信者を20人まで増やし王冠を引き渡して終了

主なSkip/Glitch

特に重要なものは*をつけた。詳細は[1]を参考

Ratau Skip

  • チュートリアル最初の部屋で現れるネズムとの会話をスキップする方法
  • 部屋に入った瞬間に左あるいは右にローリングしてそのまま部屋を抜けることでスキップができる
  • 部屋のレイアウトが下から左右に抜ける構造の場合のみ可能
  • 2秒くらいしか短縮できないのでできたらやる程度でいい

Follower Skip

  • チュートリアルの信者を助ける戦闘をスキップする方法
  • 部屋に入った瞬間に左にローリングし、左側の狂信者を倒してからネズムを呼び出すことでスキップできる
  • 15秒くらいの短縮なのでこれはやりたい

Fast Temple Entry

  • 教会堂を作った後、急いで入ることでネズムとの会話が教会堂内で行われる
  • 建築中に下側に陣取ると成功しやすい
  • 失敗するとソフトロックする

Early Base Exit

  • 調理場を作った後、急いで出口に向かうことでそのあとのアニメーション中に動けるようになる
  • ラタウの話が終わる前に所定の位置にたどり着かなければよいので調理場を左端の方とかに作ればよい。これはEBEに限らずどこでも起こる。

*Follower Cloning

  • ダンジョン開放の信者数を水増しする方法
  • ダンジョン開放アニメーションが終わってすぐに下にローリングして教団に戻ると信者が帰る処理がなされず残った分だけ信者数が水増しされる
    • 最初の信者が多いほど残る信者も多い。7人いると安定する
      • 特に最初のクローンで4人以上残れば2回目はクローンせずに連続で解放できる
  • このバグとは別にみかけの信者数が増えるバグがあり、両方用いることで2人分水増しができる
    • 教団の信者数に関わらずみかけの信者数は1増える
    • 入信待ち状態でBaseに現れている信者もみかけの信者数に含まれる
      • これらを用いることで信者5人の状態で全ダンジョンを解放できるが、Follower Cloning がかなり安定しない
        • 信者が5人だとSC3で信者2人が裏切るイベントが普通のバトルイベントになりリクルートが少なく済むが、有用性は微妙

*Teleport Glitch

  • 解放されていない状態のミダスの洞窟に行く方法
  • テレポートする時にミダスの洞窟の入口があるあたりでマウスを動かしながら決定ボタンを連打するとこのバグを起こすことができる
    • タイミングがあるらしい

ミダス連続生贄

  • ミダスの洞窟で生贄を連続で捧げることができ、欠片をもらうシーンをスキップできる
  • 連打するとたまに成功する
    • フレーム技らしい。30fpsにすると成功しやすいとある
      • 検証したが確かにレートを下げると成功しやすい
      • 遷移中に画面がちょっとカクつくところがあるのでそのタイミングかもしれない
  • 4人目でこれが起こると5人目を持っていかれるので注意

豆知識

  • ボス討伐後は遍在の権能で戻った方が早い
  • 信者の面倒を見る必要は一切ない
  • 赤目信者の選択肢は全部左を選ぶだけで良い(リクルートできる)
  • 籠手の三段目はローリングを挟むことで連続して撃つことができる
    • 籠手に限らない仕様ではあるが籠手以外では使わない。ダガーではむしろ避ける
  • 確定で信者にできるものを除いて、基本的に信者は13人リクルートする必要がある
    • チュートリアル: +1
    • 祈念のチュートリアル: +1
    • ボス: 4*3=+12
    • ミダスの洞窟: -4
    • SCの裏切りイベント: -3
      • 信者0人の状態であればこのイベントは起こらない
      • 信者1人の状態で2人裏切りイベントを踏むとソフトロックする

その他仕様

  • Base では倍速機能が使える。信者の着替えが速くなる
  • 1.0.12以降のパッチでは司教討伐後のメッセージをスキップできるため、合計28秒くらい短縮できる
    • 1.0.11でもEscでスキップできた
  • タイトルムービーはAlt+Tabでスキップできる
  • 1.0.11以前のパッチでは黄金の羊毛は倍率が10%ずつ上昇し、上限がない
  • 1.0.12では黄金の羊毛は倍率が10%ずつ上昇し、200%の上限がある
  • 1.0.13では黄金の羊毛は倍率が5%ずつ上昇し、上限がない
  • レーシィを倒した後(一般に司教を倒した後)は記念碑の装飾品を入手しないと出口が開かない
    • 封印の色で判別できる。両方金色だったら目をつぶって取るしかない→出てくる順番とかでも判別可能。
  • いくつかのステージでは最初に現れる武器が固定されている。多分呪いも固定
    • DW1:剣
    • DW2:斧
    • DW3:短剣
    • 司教1人撃破後最初のダンジョン:籠手
    • 司教2人撃破後最初のダンジョン:ハンマー
  • タロット/武器をNPCから貰える部屋につながる道にはそれぞれ星/剣の飾りがぶら下がっている
  • ボスの最初の行動(攻撃)は決まっている?
    • 行動パターンも結構単純に決まっているらしい[2]
  • 敵の攻撃の矢は攻撃することで跳ね返すことができる
  • 敵の遠距離攻撃は呪いを当てることで打ち消せる
  • 司教による教団へのデメリットイベントは有効な信者がいないとバトルイベントに置き換わる。基本的に信者を犠牲にした方が早い
  • ローリングのチュートリアルはガイドが出たときに操作しなければ3回まで行われる
    • 3回まで自動で回避してくれるが有用性は微妙。時間もかかる
  • ランを始める前にEasy難易度に設定したセーブデータを読み込んでおくとチュートリアルの難易度がEasyになる

所感

  • マップ8割、操作2割くらいのイメージ
    • 戦闘ノードを避けた回数がタイムに対して最も支配的
      • 1回あたり2分程度なので当然
        • 場合によるかも。十分にダメージ倍率があればそんなにかからない
    • 人身売買>店/素材/ハート/王冠>?ノード>信者>>>戦闘の順に良い
    • 戦闘ノードについてはできるだけ敵体力半分のものを選ぶ。デメリットは黄金の羊毛を使っていれば踏み倒せる
  • 意外とノーデスで通すのが難しい
    • SC2, SC4, AD1, AD4, A2あたりのボスが苦手
  • 黄金の羊毛は基本的に雑魚を速やかに倒すための物で、ボス戦では被弾しても攻撃を当て続ける方が良い場合もある
    • パッチが入るごとに弱体化されていてオモロ。200%上限でも強すぎたので当然ではある。1.0.13ぐらいの調整がちょうどいいと思う
  • この記事を書いている最中、ゲーム中の表記が「遍在の権能」ではなく「偏在の権能」であることに気付いた。誤字?
  • 2022/11/08追記:タロット取った方が良い気がする。→気の迷いだった。攻撃速度2倍は脳を焼かれる。

1.0.11へのダウンパッチについて

steam://open/console

↑SteamのCONSOLEタブを開き、以下を入力する。

download_depot 1313140 1313141 1944981499758156304

C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\content\app_1313140\depot_1313141に以前のバージョンがダウンロードされる。コマンドの数字はゲームIDとかバージョンを指していて、これを変えれば別のバージョンにもできるらしい。

参考文献

Inscryption ストーリーメモ

これは何

ゲーム「Inscryption」のストーリーについてのメモ。いわゆる考察。当然ネタバレを含む。

主に作者Discordにおけるプレイヤーの議論を翻訳したもの。

筆者は「Pony Island」、「The Hex」をプレイしていない。そのためこのメモはInscryption単体についてのまとめになる。

21211220追記:追加されたKaycee's Modにおいてケイシーの記録が読めるようになった。まだ全ては公開されていないのでまた追記すると思う。

Inscryption の時系列

本編開始前

  1. 1945年、ソ連ヒトラーの死体からカーネフェルコードを見つける。
  2. バリー・レジナルド・ウィルキンソンがカーネフェルコードをアメリカへ密輸しようとする。
  3. Gamefuna社がInscryptionを制作する。ケイシー・ホブズが開発者として関わる。

Inscryption開始前

  1. ケイシー・ホブズがInscryptionのフロッピーディスクを隠し、火災事故で死亡する。
  2. ルーク・カーダー(ラッキー・カーダー)がケイシー・ホブズの遺したInscryptionのカードパックを手に入れる。
  3. ケイシーの遺した座標からルークがInscryptionのフロッピーディスクを手に入れる。

ゲームプレイ中(現実)

  1. ルークがゲームを始める(ゲーム開始時点/第一のビデオの最後のパート)。
  2. Inscryptionのビデオゲーム版について調べる傍ら、カーネフェル(コード)についても調べる。
  3. Gamefuna社のアマンダを名乗る女性が初めてルークの家を訪れる。
  4. ルークの家に侵入者が現れる。
  5. ゲームをクリアする。
  6. フロッピーディスクを物理的に破壊しようとする。警察へ通報しようとしている最中、ルークはアマンダに射殺される(最後のビデオ/ゲーム終了時点)。

ゲームプレイ中(ゲーム中)

  1. レシーが力を掌握した状態でスタートする。
  2. 阻まれたオオカミ(マグニフィカス)の手助けを得てレシーの支配を終わらせ、ニューゲームが始まる。
  3. ニューゲームの最中、P03の配下でサルベージを行っていたロボットがOLD_DATAの欠片を手に入れる。
  4. P03がOLD_DATAの欠片を使って力を掌握する。
  5. ゲームの第三部を通じてP03はルークのPCを利用し、Inscryptionをネットにアップロードしようとする(大いなる超越)。
  6. P03は計画の最後でレシーに殺害されInscryptionのアップロードは中断される。
  7. グリモラが完全なアクセス権を使いフロッピーディスクの全データを削除する。

ゲーム終了後

  1. 10/19、ルークがフロッピーディスクを破壊しようとした後、ルークのPCは中断されたInscryptionのアップロードをひとりでに再開する。PCは最後にオコジョの顔を映している。10/19はInscryptionの実際の発売日。

Inscryptionのストーリー

カーネフェルコード(OLD_DATA)が記録されたフロッピーディスクにInscryptionのゲームが入れられ、ケイシーがそれを隠した。それをルークが再発見しプレイした。

プレイヤーがプレイしたInscryptionはルークの追体験、もしくはP03がアップロードしたInscryptionなど考えられるが、前者はARGとの整合性が、後者はゲーム中のビデオやルークの演出との整合性が取れないので何とでも言えそう。

OLD_DATAって何なの?

はっきりとは明かされていない。ただし作者のこれまでの作品やInscryption自体のストーリーを見る限り、ビデオゲームのキャラクターに意思を与えるという点が重要な気がする。

追加された新要素Kaycee's Modで確認できるケイシーのログでは、キャラクターたちの自由な会話やゲーム自体が改変されていること(第二部のような2Dのゲームが第一部のような3Dになっている)にケイシーが驚いている。

これまでの作品もゲーム内のキャラクターが自由に行動することに重点が置かれたストーリーであることなどから、これらがOLD_DATAの仕業という可能性もある。

小ネタ

暗号解読部分については省略。ロアに関係あるものについてまとめた。

  • 第一部で最初から存在する死のカードはlog.txtに登場する人物たち、ケイシー、バリー(レジナルド)、カミンスキのものとなっている。
    • ケイシーは第二部でグリモラ配下のグールとしても登場する。グリモラ打倒後に話しかけるとケイシーがInscryptionの開発者だったことが明かされる。
    • バリー・レジナルド・ウィルキンソンの名前は第三部の賞金首の名前プールの中にも存在する。
  • 菌類学者たちとは第二部で戦える。彼らもOLD_DATAを探していることが分かる。
  • 第二部の兎を捕まえる場所から隠し場所に行くことで木彫りと話すことができる。OLD_DATAについて警告される。
  • 第三部で不シギの左のエリアの錠前を解錠することで立ち上がって検査室と反対側に行けるようになる。そこには商人のホログラムが存在してOLD_DATAにまつわる話を聞ける。
  • 最後のスクライブ戦でグリモラが言い淀んだのはカーネフェルコードのこと。ルークがカーネフェルコードについて調べていたことに言及しようとした。

OLD_DATAの中身

OLD_DATAの中身。